AiBAの仕組み 第2回 機械学習の大まかな説明

前回は「そもそもAIって何でしょう…?」というテーマで、コンピュータを用いて知的行動を再現することがAIとして定義されているというお話をしました

第2回では、AiBAでも使用している機械学習という技術について説明します

第2回 機械学習の大まかな説明

機械学習とは

機械学習というのは、Machine Learningの日本語訳です。
カーネギーメロン大学のTom Mitchell教授が1997年に出版したMachine Learningというテキストでは、経験を通して自動で良化するコンピュータアルゴリズムと表現されています。

つまり、コンピュータに経験を元にした学習をさせて最適な結果を探る手法のことを機械学習と呼ぶのです。
機械学習で競馬予測AIを作るには、過去の膨大なレース情報などを元に、予想印や類似条件勝率、危険度などを出力するよう学習させる必要があります。

機械学習の種類

一口に機械学習と言っても、様々な学習手法が存在しています。
それらは主に、
教師あり学習
 正解を含むデータ群から学習して問題を解く手法
教師なし学習
 正解を含まないデータ群から学習して分類わけをする手法
強化学習
 目的達成に報酬を与え得点が高くなるよう試行錯誤させる手法
の三種類に分類することができます。
また、最近よく耳にするディープラーニング機械学習のジャンルの一つになるのですが、詳しく説明していくとキリがないので今回は省かせていただきます

相関図にすると、だいたいこんな感じになります。
人工知能という大きなジャンルの中に機械学習が存在し、その中に教師あり学習教師なし学習強化学習がそれぞれ含まれていて、さらにそれらの一部に属す形でディープラーニングが存在していることがわかります

各手法の活用例

教師あり学習は、生徒が教師からの教育を受けて学習するかのように、正解のあるお手本のデータを元に学習を行います。
予測したいものが決まっている場合は、この手法を使用します

競馬は、過去の膨大なレース結果が公開されているため、それらを用いた教師あり学習に非常に向いています。
例えば、過去の出馬表を問題、着順を答えとして学習させることで、出馬表を与えると着順を予測してくれるモデルが生成できます。
教師あり学習は、
・タイム予測
・勝率予測
・危険度予測

などに活用することが可能です

一方、教師なし学習答えがない状態で学習を行うため、具体的な結果の予測を行うことはできません。その代わり、与えられたデータ群から相関性や本質的な構造を抽出する用途などに使用されます

競馬で教師なし学習を使う場合、例えば
・対象のレースに類似している過去のレース
・対象の競走馬に類似している過去の競走馬

などを探すのに活用することが出来ます

また、強化学習は先に挙げた二つの手法とは異なり、特定の目的を達成できた際に報酬を与え、得点が最大になるようにシステム自身に試行錯誤をさせる手法です。行動を学習するにはこの手法を使用します

競馬で強化学習を行う場合、報酬として払い戻し金額などを用いることで
・馬券の組み立て方
・各レースへの資金配分の仕方

などへの活用が期待できます

AiBAでは、教師あり学習教師なし学習を用いて予測を行っています…!
強化学習は今のところ使っていません。
買い目などの直接金銭が絡む情報の予測は、個人でサイトを運用している都合上、手に余るからというのが正直なところです…

トラブル防止の意味合いもありますね…
もちろん今後、直接金銭が絡まない用途で活用できそうなアイデアが浮かんだら、強化学習も試してみるつもりです…!

次回予告

今回は、機械学習の種類や、競馬予測における活用法についてざっくりと説明しました

極力、専門用語が少なくなるようにまとめてみたのですが、どうしても代用できない言葉も多かったので、ちょっと記事の難易度が高かったかもしれません

次回はさらにギアを上げて、機械学習のプログラムの書き方についてお話してみようかと思います

それでは、また次回をお楽しみに…!

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